私なりの自然栽培手法(保肥力 考え方編)

栽培方法

自然栽培を始めて9年。これまでの道のり、あまり順調とは言えませんでした。

原因は、私の勉強不足や勘違いだと思います。細かい所まで解説してくれている資料を見つけられず、結果、つまみ食いの様なやり方で失敗を重ねて来てしまいました。

しかし、最近ではインターネットを使った解説動画などもあり、私自身の学びにとても役立ってくれています。

それらの動画を見漁り、実践する中で色々と気付いた所をお話しいたします。

先ず、自然栽培に対しての私の勘違いですが、私は、エンドファイトさえすれば、後は自然に、勝手に上手く行くと考えていました。ですので、ひたすら「菌」ひたすら「微生物」に、ばかり意識が向いていました。

しかし、小学校の理科で習った様に、植物の生命活動の根幹は「光合成」と「呼吸」です。

光合成は、日光と水と二酸化炭素を葉緑素が、糖と酸素に合成します。

呼吸は、有機物を分解するために酸素を使うので、酸素を取り入れる必要があるわけです。

この小学校の知識を基に、自然栽培を分解した時、この根幹部分において、一農民にコントロール出来る部分は葉緑素と水だと思います。

自然栽培農家の中で頻繁に語られる「自然栽培の野菜は成長が遅い」という現象は、光合成と呼吸が足りてないからだと推測出来ます。

さて、一農家が関われる「水」と「葉緑素」ですが、水は水道があるなら調整しながら灌水すればいいし、水道が無ければ地中は団粒構造を作る事で保水し、地表は蒸散を防ぐために土を裸にしないとかの工夫が出来ます。

葉緑素

葉緑素は、マグネシウムとアミノ酸で出来ていますので、圃場の土の中で、これらが不足しない様にしなくてはなりません。

しかし、自然栽培では施肥が出来ませんし、雨による流亡も防く必要があります。

そこで、保肥力について考えてみようと思いついた訳です。

保肥力について

保肥力とは、土壌診断の項目の「CEC」で、ほぼ間違いないと考えています。

CECとは、陽イオン交換容量の事です。

畑を陰イオン化する事で、陽イオンの栄養素を吸着して保肥力を上げる仕組みになっています。5大栄養素の内、自然栽培農家が嫌う窒素以外のミネラル系4成分を、土に蓄えてくれるのです。

この仕組みは、自然栽培農家の私にとって、とても都合が良く感じています。

*ここで1つ大切な話があります。

土壌によっては、CECが元々備わっている有利な土壌という物があります。

それは、粘土です。

粘土質の畑は、元々保肥力があるのでCECの補給について、大きなテーマにはならないかも知れません。しかし、火山灰土壌や砂質の土壌では重要な課題になってきます。

コメント

タイトルとURLをコピーしました