自然栽培

栽培方法

自然農法、自然農はどうか分りませんが、自分が生業として取り組んでいる自然栽培では、「生物の多用性」だとか、「菌が野菜を育てる」だとかのワードがよく使われています。

しかし、自然栽培の本や先人達の言葉は、実際の農作業で、具体的な行動としてどう置き換えられるのか、私はずっと掴めずにいました。

例えば草の扱いも、自然農法では生やしっぱなしとも聞きますし、自然農では刈って畝に乗せてマルチとして使うそうですが、自然栽培では畝にはビニールマルチを掛けて、そもそも生やさない様にします。

こういう事から、新規就農者が自然栽培を始めた時には、相当な混乱があって、生活の基盤どころか、まともな収穫に辿り着けず、離農する人達がいるのではないかと想像します。自分も夜にバイトをしなければ、農業自体続けることは出来ませんでした。

おそらく、自然栽培で上手く行ってない人や離農した人が、陥ってしまった落とし穴が「菌」や「微生物」なのではないかと、自分に照らし合わせてそう思いました。「菌」や「微生物」を意識した所で、実際の作業で何をすればいいのか?もう、ただただ時間の経過と共に混乱するばかりの8年でしたので、ストレスの処理に「奇跡のリンゴ」のDVDを借りて何度も見ました。上手くいかない状況から、いつかは抜け出せるんだ。と希望を持って。

もちろん慰めだけで無為に時間を遊ばせていたわけではなく、その後も本を読んだりYouTubeの動画に学んだりしました。そこでもやはり、自然農法、自然農、自然栽培系の配信者たちは、「菌」だとか「微生物」だとか「自家採取だけで何もしなくていい」だとか言うばかりでしたので、特に目新しい学びはあまりありませんでしたが、慣行農法の人達や有機栽培の人達からは、ナスの仕立て方や栄養素の植物内での働きや光合成の仕組みなど、逆に多くを学ふ事が出来ました。特にYouTubeチャンネル「科学的に楽しく自給自足ch」さんや、小祝政明さんの「BLOF理論」などがとても分りやすくて、それまで歩いて来た未舗装の砂利道に街灯が設置された気がしました。

そういう8年の経験から、過不足ありの状態ながら自然栽培について、一応言葉にしてみようと思いました。

先ず、自然栽培でもそうですが、野菜を育てる上で、最も意識しなくちゃならないのは、「菌」でも「微生物」でも無く「光合成」です。

光合成は、葉緑素による植物の活動です。そして、この葉緑素の元になっているのが、アミノ酸とマグネシウムだそうです。なので、アミノ酸とマグネシウムが足りない土では、野菜は葉緑素不足で光合成出来ず大きくなれません。

そこで、アミノ酸とマグネシウムを投入するわけです。慣行や有機なら堆肥と粒で対応するところでしょうが、自然栽培では何が出来るでしょう?

私が答えるなら、自然農の草マルチです。

草マルチと聞くと、雑草の防除の為のものと想像しますが、雑草には、草自体の体を構成している物質があり、それが微生物によって分解され、栄養素として作物に吸収されて野菜が育っています。しかし、保肥力のない畑では一雨毎にこれらの栄養素は流れてしまいますので、保肥力を持たせるための仕組みが要ります。

保肥力の元になるものが「腐植」です。

腐植は、植物体の分解が進んだ状態の残留物のリグニンが基になっているので、これまた草マルチで対応出来ます。もちろん時間が長くかかるでしょうが。

もし、長い時間をかけたくない場合は、堆肥の作り方の本などを参考に、微生物の活動やその過程での産物の効果を学ぶ事をオススメします。

分解の第一段階では根の成長に害のあるガスが出るとか、第二段階で分解の主材料になるセルロースが、直接野菜に吸収されれば病気や虫食いを少なく出来る。と、言ったのはBLOF理論だったかな??

第三段階の主役こそ、腐植の中の人「リグニン」です。

このリグニンを通して「腐植」こそ、自然栽培農家が第一に意識すべきモノ。と今は思っています。

先ほど、草マルチで保肥力を上げるのには時間がかかると言いましたが、草ではリグニンが少ないことが根拠です。

リグニンは、木の木質の素だそうなので、C/N比の高い物を堆肥化してから畑に投入する方が保肥力アップの効果が高いと考えました。もちろん、堆肥の材料には畜糞は使えないので、C/N比の高い植物系の材料だけでは分解に時間がかかります。

堆肥作りの第一段階を越えれば有害なガスも出なくなりますが、これがC/N比20程度で1カ月程かかるそうです。分解を早める素材にカルシウムがありますが、この辺はまだ勉強不足のため課題として残します。

マメな切り返しも、量によっては機械が必要になるでしょう。

2年目以降は、炭素循環農法の様に圃場に直接布設もいいでしょうし、それこそ手に入るなら廃菌床は効率が良さそうです。

コメント

タイトルとURLをコピーしました